舞台となる美しい国、魔法や特殊能力などのワクワクするような設定、豪華で煌びやかな衣装……
これらのファンタジー要素にBLを足したら、現実逃避萌え度は無限大☆
非日常をこれでもかと堪能できるような、美麗なファンタジーを集めました。
金銀ささめくひみつは夜 /野白ぐり
王より力を持つといわれるアラム家の嫡男アロイは、誰からも慕われる人柄と華やかな美貌を持つ、術部の憧れの存在。
一方誰とも打ち解けないミカドは、アロイ相手でも厳しい態度を崩さない仕事人間。
全く共通点などないように見える二人は、実は何年も前から秘密の関係だった……
お互いを強く思うものの、家柄の違いや性別が壁となり、周囲に打ち明けられずにいる二人がもどかしい……!
ミカドの前だけでは完璧な王子様を演じずに甘え放題なアロイ、アロイにだけは無条件に優しい眼差しを見せるミカド。
二人で過ごす夜が本当に甘くて美しいです。
個人的に、ミカドが眼鏡を外した姿が好き。眼鏡男子の素顔に萌える同志の方、握手です。
鉱物や魔法を扱っているせいか、終始キラキラと輝いているような作画が素敵でした!
涯外殻の番人/星野 リリィ
“涯外殻“の警備隊として、辺境の地を守る魔術師のデュラント。
そこに、名門貴族の三男・アシュアスが新たに赴任してくる。
自分の部隊を全滅させ一人生き延びたというアシュアスは悪夢にうなされているが、デュラントが魔術をかけるとアシュアスの悪夢が消えた。
以来、アシュアスはデュラントを好きになったと言って、何かと接近しようとしてくるが……
いかにもBL、というより、上質な少女漫画を読んだような読後感のこちら。
控えめに言って最高でした!!
いかにもお坊ちゃんなアシュアスらしい直球アプローチに初めは戸惑う(というか引いてる)デュラントも、アシュアスの境遇と内面を知るにつれて彼を認めるように。
そして発覚するある呪い。
デュラントは実は王家の寵愛魔術師だった過去を持ち、その力をアシュアスのために使うことを決意します。まさにクソデカ〜!!すごい重い。(大好きです)
二人の正装姿もまさに王子様で、異国を舞台にしたストーリーとキラキラした絵柄がぴったり。
イチャイチャは控えめですが、評価が高いのも納得でした。
BLデビューにも最適です。
羅城恋月夜 1,2 /朔ヒロ
陰陽師の名門・東御門家の紺は、妖専門の遊郭かすみ楼の結界修復を引き受ける。
案内された先で美しい鬼の茨木と出会うが、茨木は元男娼で、紺をまるで客のように扱ってきて……
“かすみ楼シリーズ”二作目です。
一作目「明烏夢恋唄」、三作目「恋染龍雨衣」もおすすめ。
このシリーズの鬼たちは美形ばかりですが、当作の茨木も期待を裏切りません。
茨木と紺は思いを通わせますが、千年前から続く鬼と陰陽師との因縁、現在も陰陽師の名家である紺の立場などが妨げとなってしまいます。
とにかく鬼や物怪(と茨木)が好きすぎる紺の一直線な思いが、茨木をどのように変えるのか……
2巻はさらに、茨木のかつての主人・酒呑童子や土蜘蛛との過去なども描かれ、恋だけでなく和製ファンタジーとしても大変読み応えがありました。
また、茨木が終始敬語なので、攻めの敬語がお好きな方には刺さると思います……!
敬語、尊い……
用心棒と逃げた花嫁/佐倉リコ
政略結婚をさせられそうになっていた第3王子のアミルは、逃げた先で行商人のサイと出会う。
「俺がこの国から逃してやる」
というサイと行動を共にするアミルだったが……
世慣れた商人×王子の、異国ファンタジー。
アラブ風衣装のアミルが、ほんっとうに美人。これが空から降ってきたら惚れますね(ラピュタ?)
世間知らずだけど素直でまっすぐなアミルと、とにかくスパダリ感満載のサイがとってもお似合いです。
サイは磊落に振る舞っても根は紳士だし、明らかに只者ではないんですが、素性が明らかになるとさもありなん……
まるでおとぎ話のような結末です。末永くお幸せに〜!
こちらでもファンタジーBLを特集しています!
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